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  1. 滋賀県議会 2021-03-15
    令和 3年 3月15日琵琶湖・気候変動対策特別委員会-03月15日-01号


    取得元: 滋賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-14
    令和 3年 3月15日琵琶湖気候変動対策特別委員会-03月15日-01号令和 3年 3月15日琵琶湖気候変動対策特別委員会         琵琶湖気候変動対策特別委員会 会議要録                                開会 10時00分 1 開催日時      令和3年3月15日(月)                                閉会 12時51分                         (休憩 12時05分~12時10分) 2 開催場所      第一委員会室 3 出席した委員    山本委員長、奥村副委員長             井狩委員重田委員河井委員杉本委員岩佐委員、             木沢委員冨波委員今江委員 4 出席した説明員   石河琵琶湖環境部長および関係職員 5 事務局職員     川内副主幹、立川主査、岩戸副主幹 6 会議に付した事件  別紙次第書のとおり
    7 配付した参考資料  別紙のとおり 8 議事の経過概要   別紙のとおり                  議事の経過概要 開会宣告  10時00分 ◎石河 琵琶湖環境部長  前回、2月8日の本特別委員会における琵琶湖保全再生計画パブコメへの考え方の御審議の中で、漁業の操業中に網にかかったプラスチックごみへの対応に関して、委員の皆様から県の取組姿勢等について多くの御指摘をいただいたところでございます。  このことにつきましては、県としても解決すべき課題と考えているところでありましたが、委員会の中では具体的な対応について十分にお答えをすることができず、おわびを申し上げます。大変申し訳ございませんでした。  実態の把握ができておりませんでしたことから、現在、市や滋賀漁業協同組合連合会からヒアリングを行っているところでございます。これを踏まえまして、まずは漁業者の協力をいただきながら、漁網にかかるごみ実態をより正確に把握し、回収したごみの分別や処理等の課題を整理した上で、庁内関係部局連携の下、市町と一体となって積極的に取組を進めてまいる所存でございます。  このことにつきましては後ほど議題の中で説明をさせていただきますので、改めて御審議をお願いしたいと存じます。 1 琵琶湖保全再生施策に関する計画(琵琶湖保全再生計画)の改定について (1)当局説明  三和琵琶湖環境部技監 (2)質疑、意見等重田剛 委員  今御説明いただいたが、少し理解ができないです。何か具体的な回答がなかったように思うので、少し具体的にプラスチックごみに対して、伺います。 ◎小竹 循環社会推進課長  まず、漁網にかかる部分につきましては、本来具体的に示せるといいのですが、この前の委員会以降、早速市町ですとか滋賀漁業協同組合連合会お話を一応伺いに上がりました。市町は、近江八幡市に伺いまして、以前に話があった実際漁網にかかったごみを上げるという事例がございませんでした。ただし、近江八幡市としてもこういう話があればこういう形でできるかなという部分、ただ、どこまで協力できるかというのは漁連お話をさせてもらいながら行う。例えば底からかなりの泥が上がってくるので、どれだけ漁連に御協力いただくのか、それは市町がするのか、その辺の話もございます。実際どれぐらい上がっているか、量的な部分も分かりませんので、滋賀漁業協同組合連合会お話に上がったけれども、滋賀漁業協同組合連合会でもその辺の話の細かい部分は把握されていませんでした。個々に、特に底引きや貝びきで漁業をされているが実際にかかってくるので、明日早速に、そういう底引きをされている漁連にお伺いして、一遍その辺の詳しいお話を、実際どれぐらい上がってくるのかをお聞かせ願って、実際どれだけ上がってくるのか、どういう状態で上がってくるのかが分からないと、どういう形でさせてもらえるのかの、具体的な部分お話しできませんので、明日個々の漁協お話に上がって、実態をつかんでからその辺の具体的な部分というのをお示しさせていただきたいと思っています。 ◆重田剛 委員  ここに書いてくださるように、プラスチックごみ回収に関しては、どれぐらいの費用がかかるかわかりません。莫大なお金がかかるから予算化できない話ですが、資料1-6の2ページにも、琵琶湖を守る取組として、プラスチックごみ対策とうたっています。1-3の(3)にも、一番下段に「琵琶湖におけるプラスチックごみマイクロプラスチックの増加を防止するため、プラスチックごみ発生抑制適正処理に向けた取組を実施」、これだけうたっているにもかかわらず、前回杉本委員が、琵琶湖漁師は網にかかったプラスチックごみ琵琶湖に戻さないと、自分たちで持って帰ると言っている、網にかかったごみ処理する何か取組ぐらいは実態的にできないかなと思うけれど、そこに関しての御所見をお伺いしたいです。 ◎小竹 循環社会推進課長  網にかかったごみについては、今まで把握してきていないのかと言われますと、実態が分からない状態でございます。どれだけ本当に上がっているのかというのを、早速ちょっと滋賀漁業協同組合連合会にお聞きしましたが、滋賀漁業協同組合連合会で把握されていませんでしたので、底引き網のしてある個々の漁連へ寄せていただいて、早急に実態を把握させていただきまして、今後市町でどういう処理をできるのかを早急に検討させていただきたいと思っています。 ◆重田剛 委員  最後にしておきます。市町との連携は分かるけれど、滋賀県として網にかかったプラスチックごみはどうしようとしているのか。どういう取組をしようとして、どういう予算がかかると見込んでいるのか、そこを聞かせてください。 ◎小竹 循環社会推進課長  まず、プラスチックごみに関しましては、県としてどういう形でやるかは、先日常任委員会でもいろいろと御意見をいただきながら進めさせていただき、今年度3月末に策定し公表させていただきますけれど、まずはプラスチックごみを出さない取組が必要で、今、県としてはそれ進めさせていただきます。  発生したプラスチックにつきましては、おっしゃいました費用部分ですけれど、どれだけ本当に出てきてどれだけの処理を県でさせてもらわないといけないのか、県で産業廃棄物として処理するのか、一般廃棄物として市町へ運搬させていただいて市町処理していただくのかという部分につきましては、漁連、あるいは市町連携をさせていただいて、どういう形で処理をしてどれだけの費用がかかるかというのを早急に出させていただいて、今後県としても負担すべき部分があるのでしたら、そういう部分も検討させていただきたいと思っています。 ◆重田剛 委員  今プラスチックごみを出さないように取組をするとおっしゃるけれど、資料1-3の琵琶湖保全再生施策に関する計画(第2期)の概要の改定の主なポイント(3)の一番下段に、適正処理に向けた取組を実施とうたっています。これはどういうことなのか聞かせてください。  この適正処理に向けた実施される取組はどういう取組をされるのか、ここを聞かせてください。前の抑制は分かるから、こちらの処理に向けた取組を聞かせてください。 ◎小竹 循環社会推進課長  湖底で当然上がって出てきたごみにつきまして、市町ごみ関係連絡協議会をつくらせていただいていて、その中で上がってきたごみ、例えばボランティアの回収ですとか、市町とは連絡させていただいて、処理をしていただくという形で、そういう仕組みや、システムをやらせていただいています。 ◆今江政彦 委員  先ほどの回答の中で、他府県の先進地を参考にしてということですけれど、何かこの様な同様の問題で取り組んでいる具体的な例というのは把握しているのか、ちょっとその辺はどうですか。 ◎小竹 循環社会推進課長  例えば香川県ですが、今も海ごみについては国の補助金はついていますけれど、平成25年からその辺の海ごみ回収する仕組みというのをつくっておられまして、市町と県がそれぞれ役割、業務と経費的な負担を決められまして、あと漁連市町と県が御協力をなされながら、例えば上げてきて分別と清掃、泥、清掃までは漁連に御協力いただく。あとの運搬とか処理は、物によっては市町処理される部分、どうしても市町処理をできない部分処理困難物については県で産業廃棄物なりの処理をする形で役割分担なり経費分担をされる例はございます。 ◆今江政彦 委員  水産課長がいらっしゃるのでお尋ねしたいけれど、いわゆる琵琶湖漁業の拠点となる漁港は、滋賀県の中でおよそ何か所ありますか。いわゆる漁業に出て帰ってくる拠点の港です。 ◎二宮 水産課長  漁港と船だまり、それぞれ足すと60か所ぐらいにはなります。ただ、やはり拠点というのをある程度集約するということも、可能ではないかと思っております。 ◆今江政彦 委員  以前、沖島生活漁民を含めて特殊な島なので、沖島へなかなか持って帰ってくると大変ということで、例えば何か所かにそういう上がったごみを置く要望をされましたが、杉本委員がいらっしゃり、一番よく御存じだと思いますけれど、行って引っかかってきたごみを自分のところへ持って帰ってきて、要はその処理、恐らく漁協状況はそれぞれ違うと思いますが、新たに設置すると場所の賃貸料とか発生しますが、漁協の中や、そういう場所なら、そこへ寄せてやる。あとは集積、分別も含めて整理する。だから、例えば漁協に委託してお願いできればお願いする。あと、収集は、地続きのとこなら市と連携したら回収もできるので、沖島琵琶湖の中でちょっと事情が違うかもしれませんが、ただ、そんなに難しく考えなくても、予算なり仕組みなので、何でスカッと今日の段階でこうするということは出ないのかと、ちょっと重田委員と同様ですが、それはできるだけ早急に、そんなに選択肢はないと思うので、一番コスト安漁業者に負担がかからない形で考えていただいたらいいと思います。これ以上言いません。けれども、ぜひ積極的に、水産課とも連携して対応をお願いします。 ◎小竹 循環社会推進課長  例えば今、沖島の具体的な話をいただいたのですけれど、近江八幡市にもお聞きしまして、中には普段の生活ごみの中に、本当に量によるのですが、極端なことを言えば、そんなになければふだんの生活のごみの中にぽんと入れて持って行くという、そういう例も近江八幡市に聞くとあるようですので、本当にどれだけの量が出てくるのかという、量によって本当にお金が要るのか、それとも市町の御協力でいけるのか、やっぱり香川県みたいにある程度やりながら負担とかを決めながらやっていかなければなりません。その辺は早急に詰めさせていただきたいと思います。 ◆冨波義明 委員  同じ観点です。1番目は遅いと思います。今も聞いていましても理屈ばかりで、何をしようとされているのか分かりません。2月8日に特別委員会があって、少なくとも今日は調査の結果を報告いただけるか、あるいは途中の経過でも教えていただけると思いましたら、相変わらず明日やるとかいうような、そういうことで結局何にも見えてきません。少なくとも中間報告ぐらいはしないといけないと思います。  2番目です。プラスチックごみにつきましても、プラスチックごみは、琵琶湖の話ですけれど、私も河川にはプラスチックごみの中のレジ袋が多いと思っていましたが、この間のNHKを見ていましたら、人工芝の問題が出てきています。そうすると、河川の状態がどうなっているのかによって琵琶湖の問題も変わってきますから、ほかに早急に調査をしていただかなければいけない問題はたくさんあるのです。また、それは例えば食物連鎖でありますとか生物の食のことを考えれば、琵琶湖漁業全体に関わることなのですから、大変重要な問題です。だから、ここはやっぱり急いでもらわないといけないです。  最後です。県の姿勢ですけれど、聞いていますと、市町状況をこれから調べて、市町からの話を聞いて、それから県が考えますという、いかにも受け身です。それはいけないとこの間、各委員がたくさん言ったのではないですか。県がしっかりした姿勢を示してもらって市町をリードしないと、そういうところで私は話が収まったと思っているのですけれど、聞いていますと非常にいらいらしてきます。その辺、部長、これはどういうふうにしようと考えているのか、県の姿勢をお聞かせください。 ◎石河 琵琶湖環境部長  ちょっと具体的にこういうことをやるということを今この場でお話しできなくて、大変申し訳ございません。  それで、県の姿勢でございますが、この話、関係者市町、それから漁業者とかがありますので、その辺り、市町との役割分担、県として市町との役割分担等をしっかりと考えさせていただきたいと思います。そのために、まずは実態を把握させていただきたいです。市町もたくさん数があって、それぞれに事情、状況が違いますし、考え方も違いますので、まずは一つ具体的なところで漁協お話を市と一緒に聞かせていただき、考えます。それで何かモデルをつくって、全県的にもっとその取組を広げていくことをさせていただきたいと思います。  それで、2月8日以降、何もしていないとお叱りを受けるかもしれませんが、滋賀漁業協同組合連合会とも話をさせていただくなど、どうやって進めるかをいろいろ協議させていただいたところです。それで、具体的にまずは個別に話を聞かせていただく、それを広げていくことで、県としてもしっかりと責任を果たさせていただきたいと思います。いろいろな関係者の中を調整して、県として直接すべきことがありましたら、それはしっかりとさせていただきます。その調整と県としての責任を果たすことでしっかりと取り組んでいきたいと思いますので、どうぞ御理解よろしくお願いいたします。 ◆冨波義明 委員  最後です。プラスチックごみはぷかぷか浮かんでいます。そんなごみは当然取らないといけません。私が申し上げているのは、それが今度溶けてマイクロプラスチックになり、また沈殿して、それが琵琶湖生物たちにどうかと考えないといけないときに、漁網に引っかかったごみすらどうするのかは、私はいかにも聞いていてまどろっこしいです。どうかスピード感を持ってやっていただきますようにお願いします。要望だけです。 ◆重田剛 委員  もう1回だけ言わせてください。私は冨波委員のお怒りもよく分かりますけれど、みんな怒っていると思います。結局市町漁連皆さんとか関係団体と調整されるのは分かるけれど、この関係団体市町、そして県がプラスチックごみに対して、うちがこれを回収してお金もうけしたいからと喜んでいる人は誰もいないと思うのです。これ3者とも、やっぱりプラスチックごみで困っています。困っているから、どんなに調整かけようが困っていることには違いないから、県としての姿勢をしっかり示してくださいと言ったのです。回答はいいです。 ○奥村芳正 副委員長  この議論というか、今日の特別委員会の始まる前に、冒頭で石河部長からプラスチックごみに対する考え方なり取組を示していただきました。あのスタート言い方が私は頼りない言い方をされていると思って聞いていたら、やっぱり御覧のとおりこういう意見が続出するわけです。小竹課長に任せっきりではいけません。課長担当課長として一生懸命やっているというのは認めさせていただきます。ところが、プラスチックごみを、誰が出しているのか、そういう視点がまず抜けています。それから、国のほうも琵琶湖保全再生法の中で琵琶湖そのもの国民的資産まで位置づけています。国に対しての考え方で、プラスチックごみ対策をどのように投げかけたのかというのが抜けています。それから、先んじて漁連とか処分の段階での議論は進めてくださったか分かりませんけれど、出させない、出さない、そして出た限りは対策処理はこのようにしていこう、一連の描けるものが部長からの説明の中に抜けていました。これがやっぱり頼りない言い方されていると思って聞いたとおりです。それがスタートです。  これはもう議論、回答は結構ですと言われていますけれども、やっぱり一丸となって部局連携という言葉を使ったら、農政担当の方もいらっしゃいます。何でこれをもっと幅広く大きな枠組みで捉えることができないのですか。予算を見てこれが数百万円でがっかりです。1億円単位でやっている対策もあったら、いくらするか分からないからこんなんにしたというまでに、やっぱり積極的な行動なり言動なり予算化なりを立てていかないことには、この委員会を1年間やってきて、とどのつまり何やっていたのかと。議論するだけの場であったのかと。この特別委員会を締めくくるに当たって一石投じることができなかったです。やっぱりその辺、皆さんの御意見、怒りはごもっともだと思って今聞かせていただいたのですけれど、どうですか。 ◎石河 琵琶湖環境部長  重ね重ね、不十分な説明と答弁しかできないこと、大変申し訳ございませんが、御指摘のように、これは処分だけの問題ではありません。まず根本的には、やはりプラスチックをはじめとするごみを減らしていく、できるだけなくしていくということが根本でございます。そのことにつきましては、先ほど課長も申し上げましたように、プラスチックごみの指針というようなことを今年度議論して策定いたしまして、できるだけ出てくるごみを減らすということを、一応基本としていただこうと思っております。  それと、この処分につきましては、具体的な方策、役割分担を県が責任を持ってリードして、構築をさせていただきます。  それと、国との支援ですが、国の制度としまして、海岸につきましては海岸漂着物法という法律がございます。それでこういう枠組みがございますが、残念ながら琵琶湖にはそれが適用されませんので、制度として直接処理費用に係る補助制度というのはないのが現状ですが、その実態をきちっと把握した上で現状を国にも示せるようにして、必要な場合には国への支援も求めるということも考えさせていただきたいと思います。  予算につきましては、令和3年度は大変申し訳ないですが、直接の予算としてはなかなか十分な組み立てができておりません。今後早急に検討して、来年度いろいろな関係皆さんと調整をさせていただきながら検討して、必要な予算もお願いするということで進めさせていただきたいと思っております。その辺、県は主体的に責任を持って取組をさせていただきたいと思います。 ○奥村芳正 副委員長  国が定めるところに琵琶湖漂着ごみというのが、プラスチックごみ対策が取り組まれていないという答弁ですけれど、そのトップにいるのだから、国に働きかける必要が出てきます。今は位置づけられていませんけれども、皆さんにとっても、我々にとっても国のほうのパイプがないわけではありません。やっぱりツールを通じて、琵琶湖から発生するのも川を下っていったら、淀川とか考えてみたら海へ流れていくわけです。マイクロプラスチック現象について多くの委員が各方面から質問も投げかけているわけですから、国の法律に定まっていないから仕方がないですという答弁は私たちの前で言ってはいけないと思います。  それと、重田委員ではないが、これ以上言いません。この5ページの19番に書いています。「他府県の先進的な事例を参考にしながら」、これ今江委員も指摘されましたけれども、こういう言葉も我々にしたら、もっと琵琶湖を表現するとき、皆さん1,450万人の命の水源とまで言われる方々がそろっているのですから、滋賀県が目指されないといけないのと違いますか。プラスチックごみ対策滋賀県に学べ、学ぼう、場合によっては環境県を標榜するようなところと言っている割には、他府県の事例を参考に、こんな言葉をいつまで使っているのかと。こういう頼りなさから自然と怒りが沸いてきます。今度からこういう言葉は使いませんくらい言っていただきたいと思います。 ◎石河 琵琶湖環境部長  他府県参考にしてという、そういう姿勢ではなく、滋賀県が琵琶湖のために何が必要かというのを主体的に考えて、それとそういうようなことをきちっと踏まえて、国とも話をさせていただきたいと思います。どうぞ御理解よろしくお願いいたします。 ◆杉本敏隆 委員  プラスチックごみ漁師がどのぐらい持って帰ってくるかという話ですが、そんなにはないと思います。どういう形でごみが入ってくるかというと、一つは底引き網で、エビやイサザを捕るときに底をかいて、それで入ってきます。これは船に上げた時点でごみとして分別して保管したらよいわけで、もう一つ多いのは、刺し網に引っかかるごみですね。刺し網は基本的に船に上げて、魚を外して、あとは家へ持って帰って漁港とか作業場でもう一回網を整理します。そのときにごみを一緒に外すわけです。基本的に漁師は、刺し網で持ち帰ったごみ家庭ごみとして処理しているのが大半だと思います。  問題は底引き網で取ったごみが、持って帰ってくるときに船で走ると飛んでしまうのです。それをきちっと保管することがされてないとまた琵琶湖へ戻ってしまう状況になるので、漁師が取ったごみをそのまま捨てることはないけれど、そういう形でまた元へ戻ってしまうのは結構あると思います。  そういう点で、漁業者に対してプラスチックごみ有害性なんかの啓発ですね、持って帰ることを奨励するような対策というのはどうしても必要だと思います。  私の感覚では、漁師が持って帰ってくるよりもはるかに多くのプラスチックごみ湖底湖底付近に漂っていると思います。それについてきちっとどのぐらいあるかという調査もして、それなりの対策を取らないと、いつまでたっても琵琶湖湖底の大量にあるプラスチックごみは除去できないように思うのです。漁師が持って帰ってくる量だけでは知れているので、その辺のところをやっぱりどう対策するか、実態をどうつかむのかということをぜひやってほしいというふうに思います。 ◆岩佐弘明 委員  すみません、1点だけですけども、先ほどプラスチックごみ回収等について、海に面している太平洋は、法律があると話がありました。よく考えてほしいのですけれども、沖島は、離島振興法の対象になりました。しかし、そういったことも考えると、琵琶湖の湖岸のごみ回収も、やっぱり国の取組の対象にできる糸口があるのと違うかと思います。やっぱり今までの取組とかも考えて、ただ単に無理ですとかいうもの、今はありませんではないけれども、沖島でも離島振興法の対象になかなかならなくて、してほしいと言っていますがならないということでした。でも、あれが島という言葉がつくことによって、対象になったわけです。やっぱりそういう国への働きかけ方というのもあるので、きっちりと事務的に積み上げてやっていただくのもよいが、やっぱりうまくぱっと出ていくという、そういうところも、特に琵琶湖環境部についてはちょっと弱いように思うので、事務的に積み上げる部分と、そして政策的に理屈は後からつけるくらいの姿勢部分と、やっぱりその辺のところをうまく調整しながら取り組んでいっていただきたいと思います。  多分、今までプラスチックごみでも、やっぱり事務的に着実にというような考えの中で発言をされている部分があるけれども、やっぱり委員としては、もっと積極的に取り組む姿勢を見せていただきたいので、そのときにいくら事務的に積み上げてって言われても、欲求不満になる部分があるので、よろしくお願いします。 ◎石河 琵琶湖環境部長  御指摘の件、十分肝に銘じまして、そういうふうに戦略を持って県としてもきちっと国に働きかける、そういうことを考えさせていただきたいと思います。また御相談させていただきたいと思います。 ○山本正 委員長  大変有益な意見交換ができたかと思います。このことは元来琵琶湖保全再生計画の原案に対するパブコメから派生してきたことなんですけれども、湖底にあるプラスチックごみ、それが漁網にかかる、そういったことから回収についての議論がここまでなされました。そして、当局のほうからは、最初に三和技監から解決すべき課題である、そして積極的に取り組むべきであると示していただきました。部長からも、責任を持ってしっかりと進めていくというふうに示していただきました。また、委員からは、今の漁網にかかるプラスチックごみ回収については、時間的にも仕組み的にもそんなに難しいことではなく。選択肢もそんなにあるものではないので、漁業者の方に負担をかけない形で、ぜひスピード感を持って進めていただきたいと意見がありました。  そして、もう1点は、今回はこのことを漁網にかかるプラスチックごみというところがきっかけではありましたが、琵琶湖全体の湖底に沈むプラスチックごみをどうしていくのかというのが本題、本丸であると思われます。そして、委員の皆様がおっしゃったように、それらが一番懸念されるところでもあります。まさしくこのことにつきましても根本的なごみ対策を、プラスチックごみ対策皆さんのほうでぜひまた示していただきたい。そして、可能性、方向性としてどういうことがあるのかということをまた我々のほうにも示していただく機会をいただきたいと思います。 2 マザーレイクゴールズの検討状況について (1)当局説明  三和琵琶湖環境部技監 (2)質疑、意見等 ◆今江政彦 委員  1点だけ。この取組をどう展開していくかと思うけれど、ただ、SDGsですと、スタートした頃、重田委員近江八幡市は商工会議所の会頭などが中心になって、結構民間で頑張っておられて、今、県も含めて大きなステータスになってきたということで、もちろん推進委員会の役割であるんでしょうけれど、難しいと思いますが、やっぱり企業とかをしっかり巻き込むような形の仕組みです。  例えばISOの14000、いっとき環境でやったとき、あのときにやはりいろいろ企業でもISOの9000シリーズとか14000を持っていないと、ちょっと生々しい話ですが入札の条件に入れないとかですね、そんな強力なことはないのですけれど、やはり滋賀県全体としてSDGsの新たな琵琶湖版ということで浸透させようと思えば、やはり市民の御努力もそうだし、特に企業、産業関係、金融も含めてでしょうけれど、そこがどう取り組む、あるいは取り組まないとやはり滋賀県で経済活動含めてやっていけないような状況をつくらないとなかなかできていないけど、ちょっとまだこれからだと思うのですけれど、その辺何かちょっと一定方向なりお考えがあったら、聞かせてほしいと思います。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  大変重要な視点だと思います。ワークショップの中でも、企業の方に入っていただくワークショップの中で目標そのものを変えていったということもありますし、今御指摘のように、これからという部分もあるんですが、経済団体のほうにも考え方についてはこれまで御説明をさせていただく機会もあったんです。個別には、例えば先日知事のほうに寄附の報告もありましたが、例えば伊藤園とか、あるいはセブン-イレブンとか、個々に企業のほうからも興味を持っていただいているところもあります。当然滋賀県の中でこれまでSDGsに関して取り組んでこられた企業を十分承知しておりますので、そういったところにしっかりとお話に行って、その上でどういう形で進めていけるかで、御協力いただけるということであればそれをてこにして多くの広がりを、マザーレイクゴールズ、一つの切り口である、滋賀ならではと思いますので、企業の方とぜひ一緒に進めていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。 ◆木沢成人 委員  このマザーレイクゴールズ自体は、自分の意思で始めていくものだというふうに先ほど説明いただきましたけれども、それはそれとして、こういうことの取組をしているということ自体の気づきというか、これをまず知るというところがないと始まりようがないので、その意味で申し上げます。先般常任委員会でちょうど予算の審議をしていたときに、新年度うみのこなんですけれど、今年は日帰り航海だったのです。一応1泊2日の航海を可能な限りやりたいというふうに教育委員会はおっしゃっていて、最初の航海が7月の半ばぐらいから始まるということなのですけれど、今年度はちょっとコロナのこととかで十分にプログラムが組めなかったと思うのですが、令和3年度のうみのこの学習の中で、まさにマザーレイクゴールズの取組というのがどういうふうに、1泊2日しかないので、5年生は事前の段階でも環境学習とかをしてから行きますが、その中でマザーレイクゴールズ自体はどういうふうに位置づけているのでしょうか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  現時点で具体的にうみのこに関して、マザーレイクゴールズのカリキュラムとかということはまだ考えている段階ではありません。これについては、庁内での検討の中に教育委員会も含めて御指摘はいただいておりますけれども、正式に出来上がるのが今年の7月1日ということもありまして、それ以降進めていくのかというふうに思っております。具体的な個々の施策への展開についてはこれからしっかりと庁内にもこの情報を共有して、この形で世に出るのが広くオープンになるという意味では今日が初めてで、17日には知事に報告もされますけれども、それも含めて、せっかくの機会ですので、これが来年度なのか再来年度以降になるのかということもありますが、ぜひともうみのこの中でも知っていただくようにしたいと思っております。 ◆木沢成人 委員  そうしたら、実質令和4年度以降ぐらいでないとちょっと中身についてはということですけれど、その中でやっぱり、さっきもびわ湖との約束というのをキャンペーンでやっていただきましたけれど、今度はまさに5年生の児童が一人一人1泊2日いろいろなこと体験されて、湖辺域でないところからも来られるわけで、何らかのこういうことで船を下りるということの記念でしてくださるといいかなと思いますので、そういうことも検討をお願いしたいと思います。
     もう1点、ロゴマークですけれど、参考資料の2で13色を示していただいているのですけど、これは資料2の3ページのところに1から13まであります。どれがどういうふうに対応しているのですか。露草色というのが1番で、紺が13番というふうに理解してよろしいですか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  はい、そのとおりでございます。 ◆木沢成人 委員  この色は、どういうふうな経過で立命館大学の学生が考えてくれたとおっしゃいましたか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  立命館大学の学内ベンチャーです。要するに立命館大学に委託して納品していただいたという形になっています。 ◆木沢成人 委員  そうすると、これは伝統色ということを選んでいただいたところにどういう意味があるのかというのがちょっとあれですけれど、特に1から13のゴールの中で優劣というものはあるのですか。どれが一番重要かみたいな。これ全てパラレルというか、フラットな関係にあるのですか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  これも考え方によりますが、基本的にゴールに関して言うと優劣はなく、それぞれの切り口といいますか、同じ持続可能な琵琶湖の姿のある側面を見ているので、全てのゴールが達成された状態を目指していこうという趣旨です。 ◆木沢成人 委員  そうすると、ここにあえて伝統色というふうに書いていただかなかったらちょっと引っかかることはなかったですけれど、伝統色ということでこれだけ13の色が示されていますけれど、例えば、右から5つ目の色の黄櫨染は、やっぱり日本の歴史とか伝統という中の色の位置づけとか意味づけで考えたときに、物すごく重い色ではないですか。これ朝廷の中でも天皇しか着られない色なのです。朝廷の儀式の中で使われる色みたいな話です。そのほかの色も、日本の伝統色ということでいくと、それによってランクが決まってくるわけです。もともとの色自体にランクづけというものがされる中で、色というものが使われてきたという歴史があるわけではないですか。三和技監も郷土史とか地域の歴史とか伝統文化に詳しいのであえて言いますけれど、伝統を重視してこういう、色を決めたみたいな話でこのストーリーを作るのであれば、やっぱりこの色合い、色のそれぞれと例えば13のゴールが何らかのつながりがあるのは理解できますが、たまたま当てはめたみたいな形、しかもその中にゴール自体の大小とか優劣もないみたいな話ですと、これ思いっ切り黄櫨染とかという色ですって前に出すとしたら、ちょっとその辺が歴史と伝統と言っている割に非常にちぐはぐになるのかなと思うのです。そういうところまで考慮されているのか伺いたいと思います。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  一つ一つの色について、木沢委員がおっしゃったような考慮までしているわけではありません。一方で、SDGsが比較的クリアで明るい色彩の色を使っている、トップダウン的なイメージがあるのに対して、どういう色合いのものをマザーレイクゴールズとして発信していくのが発想の中で、暮らしの中から生まれた日本伝統の色を使ってはどうかという趣旨で依頼して出てきたものでありますので、今の御指摘は一つそのとおりだと思います。  一方で、それぞれの色について個々にそれほどの、例えば1番は清らかさを感じる水にということで露草色。これは移ろいであるとか消えていくものという、露草の露ですので、そういったイメージで清らかさを感じる水に重ね合わせて採用していることはあります。ですが、今の黄櫨染そのものについては太陽の色ですので、高貴な色で天衣の象徴であるということは、そのとおりですけれども、そこまで細かく考えてつくったわけではなく、全体の色見合いの中でこういった提案をしたらどうかと出てきたものですので、そういったことも含めて、また、大いに議論して、考えていける部分は考えていきたいと思っています。 ◆木沢成人 委員  例えば黄櫨染について言えば、陰陽五行の考え方の中で、土の色というのが一番いろいろなことの源であり、力があるということの中で黄土色というか、そこが中国で決まってきて、その伝統を受け継いで日本にもきている流れです。だから、天衣がどうこうとありますけれど、自然の力とか大地ということでいったら、これはこれでストーリーをつけていただいたら逆に言うと合致してくると思ったのです。だから、そういう意味づけなりをしっかりして下されば、伝統色を前にうたっていくときにもストーリーづけができると思うので、歴史のことも含めて議論をしていただけたらと思います。 ◆河井昭成 委員  マザーレイクゴールズということで説明いただきましたが、これ県が行政を行っていく中でどういう位置づけになるのかを教えていただきたい。県もプレーヤーですよ。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  大きく2つの役割があると思っておりまして、1つが今おっしゃった1プレーヤーとしての立場と、この仕組みを維持していく、端的に言うと事務局的な役割の2つがあります。プレーヤーとしては、先ほど御説明した琵琶湖保全再生計画など行政施策を進めていくと、その中で1から13のゴールを目指していくというほかの例えば企業、あるいはNPO、県民の方と同じ立場に立って、自分ができることでこのゴールに貢献するという関わり方が1つと、その仕組みを維持していく推進会議等々、あるいは先ほど申し上げた統括会議等々の事務であるとか仕組みであるとかを維持運営していく、そういう言わば幹事といいますか、支える役割と、その2つがあると認識をしております。 ◆河井昭成 委員  イメージなのですけれど、例えば各施策がそれぞれの部局で提案されるときに、このマザーレイクゴールズというのは意識した説明がされるという理解でいいですか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  今、具体的にまだそこまで合意ができているわけではありません。今の県の各部局でということですよね。ただ一方で、このマザーレイクゴールズの成り立ちから考えれば、それぞれの部署、それぞれの立場の人たちがマザーレイクゴールズを使えば説明がしやすいとか、あるいはもっとより施策が進みやすくなるということであれば、そういうことに関連してマザーレイクゴールズのここにコミットしている、このゴールを達成するための事業であるというふうに使っていただくことによって、滋賀県らしい取組である、単なるSDGsの17のここであるだけではなくて、マザーレイクゴールズのここにも貢献することで施策が進んでいくのであれば使っていただければよいのかと思います。その上で、全庁的にどうするかについては、SDGsを進めている企画調整課とも今連携はしておりますけれども、話をしながら進めていきたいというふうに思っています。 ◆河井昭成 委員  ここは結構大事なとこだと思うので、しっかり議論をして、ただ強制すればいいという話ではないので、そこの合意形成というのは非常に大事かと思います。せっかく取り組む、目標を決めて取り組んでいきましょうということで、しかもSDGsをちゃんと踏まえた上でやっていって、県民の皆さん、多くの方が参加した上でこの形になっているので多くの人の理解を得られるはずだからということは、県の中でも当然これを踏まえて、かなり上位な概念として利用するのだというふうに、県の中で取り扱わないと、県民の皆さんにこれをやってくださいって言えないのではないかと思うのです。そこはちょっと意識をされる必要があるのかなと思います。議論の過程なので、ぜひここを積み上げてほしいと思います。  これに関連してもう1個いくと、では市町の中ではどのように扱われるのですか。同じように市町が行政事務を執り行っていく上で上位の概念として扱ってもらうだけの仕組みづくりや仕掛けが要ると思うのですけれど、そこは県としてどのように考えているのか教えてください。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  現時点では、このマザーレイクゴールズをつくる過程で市町の担当の方に御説明をして、御意見をいただいたということはありますが、それ以上のことは今のところありません。  今後については、先ほどの庁内の各部局との関係と同じように、市町皆さんに対しても、こういったものができている、マザーレイクフォーラム運営委員会、マザーレイクゴールズを進めていく、みんなでつくったものであるということをまずは知っていただいて、その上で、もちろん戦略を持ってということになりますけれども、具体的な取組の展開、市町と協力、進め方については十分議論をした上で進めていきたいと思っております。 ◆河井昭成 委員  これも市町において行政が事務を行うときに、上位の概念としてちゃんと念頭に置いて行ってもらえることが多分最もこれをつくった趣旨に合致することになると思うので、市町も県もプレーヤーであるという概念から言うならばそうあるべきだと思いますので、そこはぜひ積み上げていただきたいと思います。 ◆井狩辰也 委員  策定の中で多分一番大事なのは、やっぱりボトムアップということをおっしゃっていたのですけれど、やはり自主的に取り組んでもらうことが一番大切なのかと思っています。  これは県としてつくったのですけれど、やはり落とし込んでいくのが大切だと思います。先ほどの関わり方の話もあるのですが、総括会議という形でおっしゃっていましたけれど、今本当にどのように落とし込んでいくのかというのがあればちょっと教えてもらいたいです。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  基本的には、今までびわコミ会議を10年間やってまいりましたので、ああいうふうに一堂に会すと同時に、今の琵琶湖の状態、これまでからびわコミ会議の一つの重要な役割としては、毎年今の琵琶湖の状態がどうであるかということをデータ、エビデンスをもって示しているということです。同時に、どんな人たちがどんな思いを持って活動しているのかということがその場に行けば分かるということでやってまいりました。そのイメージ、役割は行政が、県が果たしていくべきだと考えておりますので、今のイメージとしてはびわコミ会議の果たした役割を引き継いでいくということをまずは考えておりますが、同時に新しくマザーレイクゴールズになりましたので、様々な方の御意見もいただいて、この場をどういう場にしていくのかということについては十分議論をしながら順応的に対応してまいりたいと思います。 ◆井狩辰也 委員  10年間されてきたということもあると思いますけれど、では今までできていなかったということで、どういう評価をされているのですか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  できたことというのも多くありますが、できていなかったこととして、やはり先ほど企業のお話もありましたが、活動の広がりというのがやはり活動をされている地域の方、NPO等々、子供たちもたくさん来てはくれましたけれども、やはり企業ベースで広がっていかなかったとか、あるいは下流府県等々にもっと広めていかないといけない状況になってきているということです。そこは10年間やってきましたけれども十分ではなかったという反省をしております。マザーレイクゴールズという形になりましたので、これを契機により幅広く、とりわけ企業の皆さんに参画していただけるようにしたいという思いです。 ◆井狩辰也 委員  各地域に流域環境保全協議会みたいなのはあると思うのですけれど、このマザーレイクゴールズはどういった位置づけになってくるのですか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  流域協議会自身は、実はマザーレイク21計画が2000年の3月にできたとき、これは行政が最初は立ち上げに関わって、行政というか県が各県事務所につくっていって、今に至っています。一方で、井狩委員も御存じの、南部地域では比較的活発に活動されているのですが、それ以外のところも全て同じように活動されているわけではありませんので、これらについてはマザーレイクゴールズに何かを位置づけているというわけではないのですけれども、ここに参画する一協議会団体として、共に手を携えて進めていくという関係には変わりはありません。 ◆井狩辰也 委員  話を聞いていると、最初は協議会の活動にも予算は出ていたということなのですけれど、今はゼロで、全くのボランティアでやっていただいています。ボランティアで盛り上がってくればいいんですけれど、何かその盛り上がりも全然感じられないですし、そういった団体をもっと生かすような形で、結局私は活動していく上で予算も大切だと思います。最初はあったけれども減らされて、何か尻すぼみのような感じになっていると思いますけれど、その辺りはどのようにお考えですか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  非常に大きな問題で、そもそも今の意味でいう流域協議会は、ある意味県のトップダウンといいますか、県が予算を投入して、事業として始めたものでありまして、行政の常といたしまして、何年かたてば自立せよという前提の下で進められていきます。一方で、我々としてはそれで本当にいいのかという思いがずっとありまして、本来はマザーレイクゴールズでいうと9ページの図2、概念的な図ですが、これは植物の図を描きました。資金、クラウドファンディングではないですけども、水循環が資金の循環であるというふうに書きました。企業が入っていただく必要があるということを書きました。それも、先ほど言い忘れましたが、これまでのマザーレイクフォーラム、あるいはびわコミ会議の課題として、資金、お金を回していく仕組みが十分できなかった。これは県の予算がなくなったら活動が終わりになってしまうことを何とか次のステップに進んでいきたいということで、地域でそれでも南部の協議会のように頑張っていただいているところがありますので、いかにしてこういった方々を元気づけていくのか、場合によってはお金が回るような仕組みにつなげていくのか、そこが課題であると認識の下でマザーレイクゴールズをスタートしたという経緯もありますので、まだ十分にできてはいないですけれども、そういった観点も含めて、これからいかにお金が回るのか、地域の活動をいかに元気づけていけるのかという視点で事業を進めていきたいと思います。 ○山本正 委員長  私のほうからも一言だけ。トップダウン的な上から目線の計画ではなくて、県民自らが取り組んでいくボトムアップの目標として示されていることが大変よいかと思います。未来に向けた県民に対して、広く持続可能という意識醸成につながっていくのではないかと期待しております。個人的には大変よいものができてきたなという感想を持ちました。どうぞよろしくお願いいたします。 3 気候変動「適応策」の現状と今後に向けて (1)当局説明  天野温暖化対策課長 (2)質疑、意見等 ◆木沢成人 委員  前回の委員会でも、今年の冬の雪や、またリニアの話などもさせていただいたと思いますけれど、天野課長説明の中で、気候変動予測情報に関しての今世紀後半の全国的な知見がほとんどであり、より近未来の地域に特化した影響評価情報が不足しているとおっしゃいましたので、その中で取組の方向性とか示していただいているのですが、まさに気候変動のことについては温室効果ガスの影響に基づくものを中心に議論等して、それの適応策なり緩和策をどうしようかという議論がされていると思います。先般も3.11から10年という節目を迎えて、昨夜も和歌山でまた地震がありましたけど、地球全体の活動で見たら、今地震が多発していて、それは地球自体が活動していると言われているわけです。それに基づいて、セットで地震が起きていると同時に火山の活動が活発になってきています。地球年代で見たら、過去それをずっと繰り返してきているからそういう話なのですけれど、温室効果ガスで地球が温まっていることは一つあって、それに対しての緩和策なり適応策だろうと思うのですが、片方で見ると、今そういう地球自体がいろいろな活動期にあって、例えば火山の活動も活発になってきていて、30年前フィリピンでピナツボ火山が爆発した、あのとき全世界の平均気温を0.4度下げたのです。あの当時も温暖化の方向には向かっていたと思いますけど、それで一定0.4度分は、下がっているのですね。  さらに遡ると、日本でいえば天明の飢饉があったとき、1780年代ですけれど、天明の飢饉のときは東北で極端ないわゆる冷害が発生して多くの方が亡くなったのです。いろいろな原因がある中で、一つ浅間山が噴火して青森の岩木山も噴火してという、そういう原因もありますけれど、大きく見るとアイスランドで大きい火山が爆発しているのです。その火山灰が上空に行って北半球ずっと、硫酸塩のエアロゾルになり、そうすると太陽光が反射して、それから日照量が減ります。それに基づいて、全世界的に逆に言うと低温化することが実際に起きています。あの辺のクラスだと大体100年に1回とかぐらいで起きてくると過去の繰り返しで見ると言われていて、今のアイスランド級の爆発がまだ起きていないけれど、実際に今回の3.11の地震だったら、貞観地震のときに1回起きていたのが1,000年級の地震が今回来たみたいな繰り返しなのですが、そういうので見ると、やっぱり火山の影響がどれぐらい出ているか見ていかないといけません。  大きな話なら、もう一個太陽系の、太陽の活動自体という話もありますけれど、そこまで行くともっとスケールが大きくなり過ぎるので、ただ、地球上で見たら火山の影響というのは、学者がずっと言っていますし、今活動期に入ってきているから、そういうことが実際起きたときに、農業関係は思い切り影響が出てくるということが言われています。そうすると、片方で温暖化シフトはしておかないといけないでしょうけれど、極端に低温化みたいになったときに、一定その辺もヘッジしておかないと、みんなが温暖化に行っているとき一気に寒冷化してきたら、またそこであたふたしないといけないので、その辺の議論みたいなのは、例えば県庁レベルならどういうことをしているのか、ちょっと教えてもらえるでしょうか。 ◎天野 温暖化対策課長  委員おっしゃいますように、気候を決める要因としては、我々がやっているのはGHGを排出すること、人為的な面に対してどう対応していくかですが、気候システムのようなものを外部から影響させて、我々はGHGを出していることで、火山が噴火してエアロゾルやちりがよく増加して、そして日射量が下がるという主な自然起因の要因で気候が変わることもございます。  太陽の活動の変化もありますし、それと気候自体の内部で、前のときも木沢委員がおっしゃいましたように、ラニーニャとかエルニーニョという現象によっても気候変動が起こってくるところでございます。  今県庁で議論しているのは、そういうGHGとか人間の起源によってどういう影響が出ているかでございます。なかなかそういう太陽とか火山の爆発とかエルニーニョ、3年ぶりに今年起こったラニーニャで冬に結構雪が降って、トータルでしたらそんなに降っていないのですけれど、一時期よく降ったと。ラニーニャの年は夏が暑いだろうと言われていますし、あと、たしか3年前の2018年に西日本豪雨が起こったときもラニーニャで、そして夏が暑かったという、そういう繰り返しもあるが、なかなかそこまでを県庁で議論するのは難しいところがありますけれど、そういう情報はやはりいっぱい集めて、適応策には生かしていかないといけないと思っております。 ◆木沢成人 委員  それで、人為的なもののところの影響を極力とどめていくという意味で、緩和策をしていく中で、いわゆる人為的にできないものは適応していかないといけないという話ではないですか。だから、そっちへ向かっていこうとしているわけですね。例えば農業でいったら、気温が上がってくるので、それに耐え得る作物を作っていこうとやっていただいているわけです。そのときに、言っているように必ずしも暖かい方向にだけ行くということで視点を置いていると、逆に振れたときに極端に対応ができなくなるので、一定程度寒くなるのではないか、その辺の可能性をオミットせずに、そちらのほうの何らかの言及とかを含めて、予算を使っていくのであれば、しておかないといけないと申し上げていますが、その辺は県庁として一応心積もりとして持ってはいて下さるのですか。必ずしも暖かいほうにだけ行くという感じではないというところの部分、下手したら寒くなるのではないかという認識を県庁として持っているかどうかお聞かせ下さい。 ◎天野 温暖化対策課長  確かに気候が上がるはず、今世紀末には4.何度上がると言われていますけれど、今おっしゃいましたような地球自体の現象によってやはり寒くなることもございますので、今は正直言いますと気温が上がるのでどうしようかというようなことばかりですが、今後は委員おっしゃいましたような、ラニーニャなどでも寒くなる可能性もございますので、そこら辺の視点も考えて、加えて検討していきたいと思います。 ○奥村芳正 副委員長  この説明で一定の理解はしないといけないのですけれども、せっかく皆さんおそろいなのであえて聞きたいです。今年コシヒカリは特Aを取りましたけれど、みずかがみは特Aが外れました。そのように、令和2年度はアユも琵琶湖から多数発見されている現状があり、我々気候変動対策のこの特別委員会、で昨年の4月から取り組んでいますが、皆さんのそれぞれの担当部署で気候変動ということを捉まえて令和2年度はこんな状況であったというのを端的に御説明いただけるような場面なりがあれば教えていただきたいのが1点ございます。それは農業も流域も森林もそうです。せっかくこういった特別委員会を設けたので、それぞれの立場で総括する意味でも、この1年を振り返り、令和3年度はこういう視点を持って取り組んでいきたいのですがというようなことを、それぞれの担当の皆さんから端的に御説明いただきたいです。 ◎若井 農政水産部技監  農業関係でございますけれども、端的に言いますと、令和2年度ですが、非常に虫の発生が多かったかと思います。それと、今まで滋賀県にあまり見られなかった虫が病害虫防除所の調査の中で結構見られまして、特殊報という情報提供ですとか、そういったものが非常に多かったのが一つです。  あと、みずかがみは、残念ながら特Aを逃したわけですけれども、気候変動とは直接的な結びつきはないかと思っております。  今後としては、そういう気候変動が大きくなっていますので、きちっと迅速にまず情報をつかまえることと、その提供を迅速にやるという、そこを心がけて来年度以降取り組んでいきたいと思います。 ◎二宮 水産課長  水産分野を御報告させていただきます。  まず、令和2年度につきましては、アユについては産卵期にちょっと雨が少なかったので、通常の産卵量よりも少なかったというのは事実です。ただ、レベルが56%ぐらいのレベルですし、その後、琵琶湖に出た魚は順調に育っていますし、人工河川の手だてもしっかりできていますので、アユの資源量に関しては今問題ないレベルだと思っています。  あともう一つ、イサザとかエビ類が湖底で生息していますので、まさに循環がなかなか起こらなかったのが一番影響を受ける魚種になるのですが、非常に酸素が少なかったときには死体が見えたりすることはございましたけれども、水産試験場がそういった資源量を見ている限りでは、全体的には特に悪くないと聞いています。ただ、我々としてもやっぱり湖底の酸素が低くなるというのがこれからも来る可能性は十分高いので、令和3年度予算の中で湖底の酸素の量だとか魚の調査をするような予算を追加で出させていただいているところでございます。 ◎山本 森林保全課長  森林の分野でございます。  今年度につきましては、やはり7月の豪雨で、湖北地域を中心に林道の被害が数か所出ています。これも災害の事業として来年度、国の査定を受けて取り組ませていただく部分です。平成30年の風台風では、非常に強い風台風で、風倒木被害が多数出ました。そういったこともありまして、来年度に向けて予防伐採の取組を本格的にスタートさせたいと考えております。  ただ、県だけではなかなか進みませんので、森林の所有者の御理解と、それから市町をはじめ関係機関の皆様の協力をいただきながらしっかり進めていきたいと考えております。 ◎伊吹 流域政策局副局長  流域政策局でございます。  本年度につきましては、災害も少しはありましたけれども、幸い大きな台風が直撃することがない状況でした。しかしながら、気候変動により災害、洪水が激甚化する、頻発化するということも言われていますので、流域政策局としては、滋賀の流域治水の取組をしっかりと進めていくことで、まず河川のハード対策、これをしっかり進めていくこと、そしてソフト対策につきましても併せて進めていくことが重要なことと認識しています。 ◎矢野 自然環境保全課長  自然環境に関しまして、気候変動の影響というのは、非常に生き物に与える影響は大きいものがあります。今年度顕著なところですと、適応の観点ということから少し外れるかもしれないですけれども、比較的冬場は雪が多いエリアが多かったもので、生き物、特に大きな生き物あたりは獣害との関係でもありますが、山のエリアの雪が多くて里のほうに出てくる状況も影響の一つとしてありました。  また、植物の部分と、特に力を入れている外来水生植物も、湖北辺りでは台風の影響で過去増加している部分もありますので、しっかり適応策も含めて、気候変動の影響を自然環境への影響というところでも関連づけて対策を進めていきたいと思います。 ◎太田 下水道課長  下水道です。今年につきましては台風も大きなものはなかったということですが、やはり下水道としても気を引き締めていくことで、民間の協会、管路管理業協会等々と災害の協定を結ばせていただき、より迅速な対応ができるように整えたのが今年の初めで、もちろん訓練もさせていただきました。今までは行政内だけでしたが、今回民間の協会とも連携しながら連絡体制を構築していく形で訓練をさせていただき、更なるレベルアップを図っているところです。  これは1回だけではなく、しっかりとそこでも課題も出てきまして、それをブラッシュアップすることも重要になってきますので、しっかりと続けていきたいと思っています。  もちろんハード整備も重要で、例えば守山栗東雨水幹線の整備ですとか、これはまだまだ続くので、ハード整備、また処理場の耐震化も含めて、しっかりと進めていきたいと思っています。 ○奥村芳正 副委員長  今、皆さんの御発言いただいた全てを、この特別委員会では押さえ取り組んでいかないといけないこの1年間だと、そういった趣旨の下に立ち上げた特別委員会です。石河部長琵琶湖を抱える滋賀県としては多くの諸課題があるのだと、これを山積した上で特別委員会を設けさせていただいていますので、天野温暖化対策課長に全てを任せるのはいいのですけれども、集約してどう取り組むか、そして今後、琵琶湖環境部が中心となって温暖化対策にどう取り組んでいくかという諸課題はあると思います。やぼったいかも分かりませんけれども、その辺十分認識して来年度以降に反映させていただけたらと思います。 ◎石河 琵琶湖環境部長  御指摘のように、気候変動の問題、いろいろな分野に大きな影響が出ています。それをしっかりと把握し、連携して取り組んでいきたいと思います。 休憩宣告  12時05分
    再開宣告  12時10分 4 「琵琶湖の持続可能な活用のための適切な負担・貢献のあり方」検討状況について (1)当局説明  三和琵琶湖環境部技監 (2)質疑、意見等冨波義明 委員  一つの提案です、お尋ねも含めてですけれど、美しい琵琶湖を守ろうということで、今日の会議の冒頭から出ていましたプラスチックごみです。レジ袋については、プラスチックごみの二、三%と非常に低く、レジ袋の制限が今もあります。有料化になって、邪魔くさいから入れといてといって2円、3円で袋を買います。あまり意味がないのではないかと、数%とはいえ、意味のないこと、結局お金を出して買うと、便利さにかまけてお金を払っています。ですから、このチラシの資料4-2の中にプラスチックごみの問題も入れていくべきだと思うのです。それと寄附との関係です。関西広域連合で滋賀県は環境担当の県ですし、環境を標榜している県でもありますので、関西広域連合として2025年に大阪万博、本県でも2025年に滋賀国スポと大きなイベントを控えているわけです。滋賀県として関西をリードしていく、あるいは国スポのときにはこのようなことにチャレンジしていくのだと、意思表示のためにも、どういう手順があるのか分かりませんが、レジ袋についてはお金でも買えない、すなわち廃止する。どうしても要る場合には紙袋を有料で買う。今問題になっているのはコンビニで買うカレーなどのスプーンを廃止するか、有料化するかという動きや、本県でも早くやってほしかったのですが、もう既にストローは他府県では、実施されています。ストローをヨシで作りその観点から、ヨシの製品化、育成ですか、そのようなものに対する、応援寄附みたいな分野があってもいいと思います。プラスチックごみの観点から具体的に言いましたが、そんな小さなことではなく、プラスチックごみに対する応援寄附体制の可能性はあるのでしょうか、お尋ねをします。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  ここに載せているものはあくまで今の例ですし、あと寄附ですが、県の受け取る側の具体的な事業があることも前提になっていまして、この事業の中で取り込めるものについてはしっかりと位置づけて進めていきます。今プラスチックごみの御指摘もありましたけれども、ほかのものも含め、ヨシの御提案もありましたが、なるべくここに上げられるものについては具体的に上げていくよう調整をしたいと思います。 ◆冨波義明 委員  先ほど言いましたが、2025年の万博、それから滋賀国スポを目指して、一つのシンボル的な取組、さすが滋賀と言われるような、他府県に倣うではなしにリードするような、アイデアを出していただきたいと要望しておきます。 ◆重田剛 委員  冨波委員からもありました、美しい琵琶湖を守ろう滋賀応援寄附で、より分かりやすいように具体的な使い道を明示することは、非常にいいことかと思いますが、一方で、我々滋賀に住んで絶えず琵琶湖を見ている人間は、水草の除去の問題であり外来植物に対して非常に危機感は抱いています。寄附者が果たして琵琶湖に水草がそんなに繁茂しているのかとか外来水性植物があってどうして困るのかを理解されるかと一つ疑問点があります。水草が増えることにより課題や、問題があるという丁寧な説明が要るのではないかと思いますが、どういう理解をしていますか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  一つは、このチラシに書く情報をどこまで集約するのかということで、この程度の範囲でということになるのかなと思います。一方で、今委員から御指摘がありましたように、実際はどういう状況であるのか、美しい琵琶湖を守ろうという寄附をもっとたくさんの方にそういう気持ちになっていただくためにも、いろいろな課題があることを先ほどのマザーレイクゴールズだけではなく、ありとあらゆる場面でお伝えをしていきたいと思っていますし、分かりやすい資料であるとか分かりやすい発信の仕方、ユーチューブチャンネルもつくったりしていますが、いろいろな形で短い時間で分かるような情報発信の仕方と併せて、寄附の取組も進めていければと思います。 ◆重田剛 委員  先ほど申したようにありがたいですが、多く広くの方から応援寄附金を頂こうと思うと、漠然と琵琶湖は守らないといけないではなく、そのために寄附をさせてもらうと思ってもらえるような打ち出し方も必要かと思うので、うまく整合していただいて、よろしくお願いしたいと思います。 ◆木沢成人 委員  応援寄附ですが、抽象度が高かったところからある程度の具体を絞っていただいたのはそのとおりです。さらに寄附したいという気持ちを押していただこうと思うと、具体的に金額を書いていないと支出という行動のところに結びつかないと思います。予算ベース、事業、一般財源を入れて、今までも寄附金入れているのかもしれないですが、現況の予算、それに対して幾ら足りないとか、これだけやれば倍にできるとか、そういう具体の数字のベースがないと、世の中ほかのところでも、クラウドファンディングでも個別の事業がもっと具体で実際の必要金額、プロジェクトの趣旨まで細かく書いて、集めている中でいえば、金額がなければそれこそまさに抽象度が高いままになってしまうと思います。そこは何らかの金額的なものを、どういうふうに入れるかやり方はあると思うので、検討いただきたいと思います。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  検討したいと思います。 ◆岩佐弘明 委員  根本的な確認ですが、資料4-1「琵琶湖の持続可能な活用のための適切な負担・貢献のあり方」のスタートは何でしたか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  もともとは、先ほど冒頭に申し上げました琵琶湖保全再生計画の中で、琵琶湖を守ることと生かすことの好循環で、具体的には琵琶湖の保全再生に向けた活用の在り方という検討の中から具体的に財政、あるいは予算、お金を回していく仕組みです。昨年度、お話しをしましたけれども、琵琶湖に来られる方々、レジャー活動をされている方の中には活用だけされて負担をされていない方もおられるということも含め、琵琶湖の保全再生のためにどういうお金が回る仕組みをつくるのか、問題意識から検討を始めたものと理解しています。 ◆岩佐弘明 委員  琵琶湖を守るために滋賀県はいろいろ取り組んでいますが、その財源的な補完をといいますか、手当てに寄与していただくのが目的です。そのとき寄附行為もいいですが、何か専門委員の方から意見をいただいたと言っているけれども、寄附は寄附です。昨年度、プレジャーボートに関わって、税という仕組み取組されましたが、それが成就しなかったことを残念がっている一人です。そこから出てくるのが寄附でしたが、有識者の方たちは、三和技監がおっしゃったこの検討を進めた根本的なところをどれだけ押さえておられたのかと疑問を持ちます。  なぜかというと、寄附で、先ほども木沢委員がおっしゃいましたが、いろいろな寄附があります。滋賀県も、典型的なのがふるさと納税でこういう寄附をお願いするという。関係はどうなっているのですか。簡単に寄附、寄附と言っていますが、滋賀県のふるさと納税の取組も、あの程度です。だから、取り組んでいっていただいても結構ですが、もう少し全体の中で、本当にいいのかどうか考えたほうがいいのではないかと思います。ふるさと納税なら、それだけのメリットがあります。琵琶湖もよくしたいけど、寄附すのなら一定のリターンも欲しいと思うなら、この寄附ではなくてふるさと納税のほうで寄附されます。クラウドファンディングという形でも、そこから一定のファンディングした人の活動に、我々の活動に寄与すると思えば、クラウドファンディングされます。単なる善意での寄附というのは、大変難しいです。  琵琶湖再生に向けた行動をどう受け止めるか、しっかりしていかないといけないと思いますが、お金については簡単ではなく、財源に充てるなら、寄附ならどれぐらい見込んでいるのか。税の見込み金額は出てくるけれども、真剣にどこまで琵琶湖の持続可能な取組に寄与してもらおうと思っているのか見えません。見解をお聞かせいただきたいです。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  ふるさと納税等のお話については、この滋賀応援寄附自体が全庁的な枠組みの中での①ですので、企画調整課の取りまとめている応援寄附、ふるさと納税の枠組みの中で、この美しい琵琶湖を守ろう、現時点で全庁的に最も寄附額が多いカテゴリーですが、中身をさらに見えるようにして全庁的に寄附の金額を上げていこうという取組で、全体額があっての琵琶湖環境の部分は一部であることは御理解いただきたいと思います。  御指摘のあったこれまでの検討結果は、例えばレジャーの課税についても、現実的には非常に多くのハードルを越えて課税制度をつくったとしても、昨年度の試算でいうと、細かな金額は覚えておりませんが、今の適合証の手数料に数千円上乗せする程度ですので、それほど多くのものは見込めない状況かと思います。一方で、有識者の方々も状況をしっかり踏まえていただいて、現状の琵琶湖を知っていただく、その上で協力金や寄附金を支払っていただけるような仕組みを具体的に考えたほうがよいという御指摘をいただいて今年度は議論したものですので、今後、委員から御指摘がありましたことも踏まえて、どのような取組を進めていけるか十分検討、実現していきたいと思います。 ◆岩佐弘明 委員  一生懸命取り組んでいただいたら結構かと思いますが、冒頭の琵琶湖に係る経費に関しての手当てということにあまり期待できません。県の職員が労を費やすものに比べても、対価は少ないのではと。費用対効果という言葉であるかも分かりません。そんな取組になるのではないかと感想を述べさせていただきました。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  いろいろな御意見があると思いますが、資料の中では2ページの今後の対応のところですが、多様な主体による琵琶湖の保全再生の行動を受け止めることができる負担・貢献の仕組みづくりや具体化、これだけ書いてあると非常に漠然としていますが、寄附をしたい思いを持っておられる方は個別に聞いています。そういった方々の思いが寄附行動につながるような制度、仕組みをいかに琵琶湖環境部として県がつくっていけるのか、問題が我々にも突きつけられていると思っていますので、具体にはどうしていこうとはありませんが、この寄附の仕組みについて、寄附していただける事業であるか受皿をしっかりつくって、全庁的な取組として受け止められるようにしていこうと考えていますので、それらも含めて今後しっかりと形にしていきたいと思います。御協力をよろしくお願いします。 ◆河井昭成 委員  具体の事業をということですけれど、今既にある事業でなければ駄目ではないですか。今日のこの特別委員会の中でも議論で、例えば湖底状況の調査をしたいとか、湖底にあるごみをちょっと除去したいなど、今現状は明確には出てないので、例えばこういう設定をするとかプラスチックごみ対策をするとか事業が名目としてないとなかなか、そこになら寄附していいのにみたいな人もいらっしゃるので、適切な事業設定が要ると思いますが、やはりこれをできるようにするならここを変えていく必要があるというのが1点と、もう1点は、現在500万円の予算がついているものに、水草除去500万円だとすると、かかった費用に300万円の寄附が集まれば、財源が300万円替わるだけです。ここを議論してほしいと思いますが、増えて拡充していかないと寄附する気にならないと思うのです。取組強化してほしいと思うからお金を出すわけです。今500万円のところを800万円にしてほしいから、私は100万円寄附しますとなるのではないかなと思うのだけれど、ここについてはどう思われますか。ぜひ、少なくとも寄附がなくても県としては500万円の事業をするわけですから、寄附する人はそれに上乗せしてほしいと思うから寄附するわけです。ここにぜひ応えられるようにしていく必要があると思いますので、そこについての考え方、2点を伺います。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  まず1点目は、受皿となる事業、たちまち来年度というのは難しいものもありますが、先ほどのプラスチックごみ、あるいは今の湖底ごみ等々の話も含めて、しっかりとここにのせていくにはどうしたらいいのか、どういう事業を起こしていけばいいのかということなど、しっかりと検討していきたいと思います。  2点目は、今ある予算を強化してほしいから寄附をされるという意識があることは理解をいたします。一方で、我々が財政当局に予算を要求しているわけでございますが、必要十分である事業であれば予算規模の枠の中で、プラスアルファ、もっと本来なら要るけれども、それが足りないという状況で事業を進めています。水草もそれに該当する部分はあるかと思いますが、個別の事業判断になると思います。しかし、我々が水草の問題であれば、そこに500万円寄附をいただいて、一般財源が500万円浮くと言われています。では次の年に一定インセンティブといいますか、浮いた分については一定予算枠というものを考慮していただける部分もありますので、予算規模として次年度以降の事業予算に反映できるものは反映していけます。当年度予算は基本的に無理ではないかと思いますけれども、十分にその意図を踏まえて、事業の必要性を勘案して、寄附される方の気持ちをしっかりと受け止めて、県としてどういう事業を優先的に進めていくのがよいのかと十分検討して、次年度以降の予算に反映していきたいというふうに思います。 ◆河井昭成 委員  今の議論は面白いので、ぜひ仕組みにしてほしいと思います。寄附をもらったその年に財源として発生しますので、その年のうちに執行すると非常に難しいというのが多分制約としてある中、考えておられると思います。その年に集まった寄附額を次の年の予算にどういうふうにインセンティブを持たせて反映させるのかというのが一つの解決の手段になると今の話から思うので、これにこだわらず、次の年にその年の寄附額が反映されて、皆さんの意識が集まり、そういう事業をやってほしいということだと理解できるはずなので、県民の皆さんの声、寄附をしていただいた人の声を施策に反映をするという観点もぜひ持っていただけたらと思います。 ◆今江政彦 委員  1点だけ、寄附は寄附でいいのですけれど、やはり税の議論は、重要と思います。先ほど岩佐委員からもありましたけれど、原因者負担、受益者負担のみならず、広く負担してもらうことも含めて、今、地域交通の対策で税制審議会の議論がまた始まるではないですか。そうしたら、税制審議会で琵琶湖に係る税の議論などは一定提案されるのかどうか、その辺だけ確認できませんか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  現時点でということであれば、順番としてはこの負担・貢献の在り方の議論を踏まえて、次に税制審議会、具体の制度についての議論に進んでいくのかというふうに思いますので、今のところ、もし税制度ということを俎上に上げるとすれば、この検討の中で一定の合意ができた上で、その次の段階として上げていくことになるかと考えています。 ◆今江政彦 委員  例えば、プレジャーボートの件は断念ですけれど、これ以外に何かイメージ的に琵琶湖に係る税、実現する、しない、議論できる、できないは別にして、何か持っているイメージというのは、もちろん保全再生法ができたので、財源の部分があり、何でもかんでも税というわけにいきません。その辺はやはり議論しておかないといけないと思うけれど、イメージ的に持っている部分では、プレジャーボート以外、現時点で何かありますか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  庁内的にこれ議論をしておりますが、現時点で課税に関してのアイデアというのは出ておりません。ほかには有料化に関することであるのですけれども、今のところ具体的なイメージというのはない状況です。 ○奥村芳正 副委員長  先ほどの河井委員からの議論で思うのですけれど、答弁を聞いていたら、来年度以降の寄附予想額が上回った場合はそれに反映していきますという、その理解でいいのかです。例えば500万円のところに寄附者が予想したより多くて1,000万円集まりました。今年度予算は500万円でしたけれども、これは今年度でいける、集まった1,000万円残ったわけです。500万円は県費予算ですので、来年度以降にこの集まった予算は、1,000万円は考慮して取り組んでいきたいというような答弁されたように聞いたのですけど、それは間違いですか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  その御理解は間違いでして、500万円の事業のところに1,000万円寄附が集まったら、今の仕組みの中では500万円はその事業に使いますけれども、残った500万円については、今の美しい琵琶湖を守ろうということであれば、当該事業以外の、それは寄附いただいた方の思いとは違うのかもしれませんが、このカテゴリーの中の別の事業に充当されるというルールになっています。 ○奥村芳正 副委員長  そういうスタンスでいたら、待ったなしでいろいろな事業をされている滋賀県政の中の部分で、少しでもお役に立とうとして寄附された方の趣旨というのが、この事業に対してとメニューまで考えて寄附を募った割には、趣旨に反したような使い方になるのではと、危惧をするのが一つ。  それからもう一つは、せっかく寄附していただいた方が何とかしてこの美しい琵琶湖を守っていただこうという思いが、これはあふれたから来年になると理解される方がいらっしゃったら残念だと思えてならないです。やはり河井委員はそんな思いではいけないだろうと、補正対応でも使い道をこれでして、しっかり美しい琵琶湖を守れと、それが寄附者の趣旨だという思いで発言されたのだと思いますが、どうですか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  私のほうが間違っておりました。御懸念の点はそのとおりで、我々も今のルールの中で、当該年度の予算額を上回るような寄附をいただいた場合の使い道が寄附者の意図と違うところに使われるということについては、これはどうかというふうに思っています。これをどのようにするのかということについては検討課題と思っておりますので、そこは宿題としていただいて、何とかうまく出資者の意図が酌み取れるようにしていくべきと考えておりますので、検討してみたいと思います。 ◆冨波義明 委員  最初言いましたように、予算があるなしや、この事業をしたいから金がいるのならそれは予算を組んで、税金ですけれども、これはあくまでシンボリティックなもの、あるいは機運醸成のイベント的なものですから、仮に予算があっても受益者負担といいますか、我々が使っている琵琶湖には、こういう問題があり、県民が参加したいという趣旨で行われます。あまり予算、税のことと、混同するようなややこしい言い方をする、これはこれで、単独でされたらどうかと思いますが、ないのですね。答弁は、いかがでしょうかで、時間は取っていただかなくて結構です。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  寄附という趣旨はそのとおりでございます。 5 委員長報告について  2月定例会議において、中間報告を行うことが決定された。内容については、委員長に一任された。 閉会宣告  12時51分  県政記者傍聴:なし  一般傍聴  :なし...